カーステから流れているのは「嵯峨野さやさや」。
♪京都嵯峨野の直指庵、旅のノートに恋の文字、どれも私によく似てる
女の一人旅は、直指庵から落柿舎、祇王寺へと続く。その道々、竹林の風にそよぐ音が女の耳から離れない。
♪嵯峨野笹の葉さやさやと、嵯峨野笹の葉さやさやと
その音が、たんぽぽ(宮村姉妹)のソプラノコーラスで美しく響き渡る。
京都を歌った名曲は数々あるが、風景を浮かび上がらせ音まで聞かせるという点では、この「嵯峨野さやさや」が一番であろう。嵯峨野のエッセンスがこの歌に詰まっている。
嵯峨野に行くなら、恋愛中に行くより、傷心の旅の方がよろしい。恋人と一緒でも別にかまわないけど、恋に破れた一人旅の方々の迷惑にならないようにしてください。
(亮)
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