カーステから流れているのは野口五郎の「私鉄沿線」。
♪改札口で君のこと、いつも待ったものでした、電車の中から降りてくる君を探すのが好きでした♪
この歌い出しはすごくいいですね。過去の幸福感と現在の喪失感がよく出ています。しかし、黙って聞いていると、実になさけない。この男、フラれたことが腑に落ちていない。
♪僕たちの愛は終わりでしょうか♪
終わりでしょうか、じゃないよ。とっくに終わってるの。
♪君の帰りを待っています♪
もう帰ってこないって。どうしてわからないの?
戻るはずのない恋を引きずる男の哀しさ。野口五郎にはその雰囲気があって何となくおかしい。
(亮)
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