カーステから流れているのは舟木一夫の「高原のお嬢さん」。
♪あの人に逢いたい、たまらなく逢いたい、高原に風は渡り、白樺はゆれていた♪
ジワリと心に響く歌いぶり。男子は高校三年生を過ぎれば、すぐに大人の恋をするのだ。
二人が出会ったのはどこか? 軽井沢? いや、高原は日本中にいくらでもある。特に東北地方は高原だらけ。西目屋村もそのひとつ。秋田・青森にまたがる白神山地の青森側入口、夏の涼風が♪リーフ、リーフ♪とささやくような土地である。そこが恋の場所なら、歌のスケールが俄然大きくなる。
♪夏がゆけば恋も終わると、あの人はいつも言ってた♪
何かワケアリのお嬢さん。場所が軽井沢なら「ワケ」はいかにも気軽な感じだが、西目屋村となると少々考えさせられる。実はこうなのだと村自身が謎を解き明かしてはどうか。
(亮)
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