現代徒然草(1)アケビ |
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子供にとってアケビは貴重なものだ。 カブトムシやクワガタとは別の値うちがある。 山の果実の女王といったおもむきがある。 アケビのつるは日の当たる高い梢の先で花を咲かせ、実をつける。 見つけても取れない場合が多い。あきらめる。 今でも、熟したアケビの実をじっと見ていたいなと思うことがある。 実を取ることが出来れば、甘い果肉は子供にやる。 大人の仕事はここからだという話を最近聞いた。 苦い内皮をていねいにとり去り、よく洗う。 そして、きんぴらにしてしまう。にんじんを入れたり、グリーンピースをちらしたりするのはやめてほしい。アケビだけのきんぴらを切に望む。 うるさく言うのだから酒はどんなものでもいい。1本のまま出してほしい。切に。
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