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第14話 コモロ通信 その5
コモロ連合は3島ながら、コモロ諸島は4島であることは「コモロ通信-1」で述べさせていただいた。マイヨット島は連合から完全に離脱している。残る3島の運営については、束ねていく連合政府の大統領の手腕にかかる。
その3島の人口比率はというと、これが実はよくわっていない。グランドコモロ島55%、アンジュアン島35%、モヘリ島10%という説がある。
大統領を選出する選挙をなんの縛りもなく実施すれば、必ずグランドコモロ島の出身者が大統領になる。そうすると、利権という弊害が出てくることは皆さんもなんとなく想像できるのではないだろうか。それで連合という枠から島の独立を求めてずいぶん前に内戦が起こった。ただ、経済基盤が脆弱なため、小さな島が独立する環境にはない。したがって、アフリカ統一機構等からの圧力もあり、元の鞘に戻ることとなった次第である。
ただ、4年ごとに3島順番に大統領を選出する方式にして、永久的な利権を排除することに成功した。2011年の5月26日が新しい大統領の就任式で、今回は一番小さなモヘリ島から選出された。それに先立ち、それぞれに自治政府を持つ3島は、それぞれの知事を任命することになる。新しい連合の大統領に自治政府の知事を任命する権限はない。
私が暮らすアンジュアン島自治政府の知事の就任式が5月23日に催された。対外的にも強くアピールしたい政府の意向により、私も列席せざるを得なくなった。
それで朝6時30分から会場に赴き、各国の領事の末席に座り、11時まで無事座り通した。会場は、3千人くらい埋め尽くしていたであろうか。私は壇上の来賓席だったので見渡すことが可能である。
写真をご覧あれ。こちらの女性や男性のフォーマル衣装もなんとなくわかっていただけるのではと思う。
そう、この国はイスラム教徒がほとんどを占め、儀式も非常に宗教
色が濃い。夜は夜で知事主催の晩餐会にも出席したが、残念ながらアルコール 類は御法度である。
地元の人とも交流を持った。その中で、地元の女性サッカー選手の一行と仲良くなって写真を撮った。この国は、女性もサッカー、バスケットボール、ハンドボール、バレーボールをよく楽しむ。一行のほとんどが、高校生か中学生で、この年頃の女の子たちの好奇心旺盛は万国共通と思う。AKB48のビデオを見せて、ものまねユニットを結成してみようか。
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